叔母にタリウムを摂取させたとして男が5月24日に再逮捕された事件で、男は取り調べに対して黙秘しています。
5月24日午後に殺人未遂の疑いで再逮捕された宮本一希容疑者(37)は、2020年7月に自身の叔母(61)に毒性が強い劇物タリウムを摂取させて殺害しようとした疑いがもたれています。宮本容疑者は不動産賃貸業のほか、舞妓を派遣する「舞妓ショー」を運営する資産家だったみられます。
宮本容疑者をめぐっては、知人で大学生の濱野日菜子さん(21)にタリウムを摂取させて殺害したとしてすでに逮捕・起訴されていますが、濱野さんの事件発覚後に叔母の血液や尿を調べた結果、タリウムが検出されたということです。
登記などによりますと、叔母は不動産管理会社を経営していましたが、入院後は宮本容疑者が叔母に代わり社長に就任。また、宮本容疑者のスマートフォンには事件数日前までタリウムについて多数検索していた履歴が残されていたということで、警察は宮本容疑者の再逮捕に踏み切ったとみられます。
いったい2人の間に何があったのか。叔母をよく知る人物は、幼少のころから宮本容疑者も知っていただけに、無念さをにじませます。
(叔母の知人)
「残念の一言ですね。(叔母は)悲しいでしょうね、というか信じられないのではないでしょうかね。子どもの時はかわいがっていましたけどね。(宮本容疑者を)あれだけ支援をしているわけですから大切にしていたと思いますけれども、本当に残念ですよね」
叔母は現在も意識不明の状態で回復の見込みはないということです。宮本容疑者は警察の調べに対して黙秘を続けているということで、警察は叔母の財産を狙っての犯行とみて捜査を続けています。
大阪府警の捜査では、叔母は数日のうちに体調が急激に悪化していたことがわかってきています。叔母は当初は自宅内で腹痛を訴えて病院を受診しています。しかし、その2日後にはほとんど会話ができない状態になり入院しました。そして入院してから現在まで意思疎通が全くできない状態が続いています。また、肝臓や腎臓機能の悪化に加えて、脳の障がいや原因不明の脱毛症状も発症して、人工呼吸器をつけている状態だということです。
薬物事件に詳しい専門家に話を聞くと「消化器の障がいや脱毛などは一般的なタリウム中毒の症状」だと指摘していました。
叔母の知人によりますと、叔母はボランティア活動にも積極的に参加するなど社交的な性格だったということです。また、叔母は病院を受診する2日前にはプールで泳いでいたこともわかっていて、悩みごとや体調面での心配はなく、警察は自殺の可能性は薄いとみています。
宮本容疑者は黙秘していますが、警察はタリウムの入手経路などを捜査していて、タリウムを摂取させたとする客観的な証拠を積み上げて容疑を立証していくとみられています。
▼MBS NEWS HP
www.mbs.jp/news/
▼最新ニュースや特集を毎日配信 チャンネル登録お願いします!
#MBSニュース #毎日放送 #タリウム #摂取 #再逮捕 #殺人未遂
この記事へのコメントはありません。